こんにちは、睡蓮と申します♪不定期更新型の創作web絵本ブログです。 ネコのトーマス卿と一緒に不思議の国を旅してみませんか?    アフィリエイトの紹介などは削除させて頂いております。


by yoiyaminohara
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秋の散歩道

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 黄金に色づく銀杏並木は目に艶やかな紅葉の真っ最中。
丘の向こうに延びる小路に秋が巡って来てました。

 足元で砕ける落葉は、シャラシャラと音を立てて砕け消えて…。
煌々と照るお月様の、渡る夜空は遥か彼方の天蓋を通り。
 冬に向かう静謐な空気に、名残を惜しむ植物の織り成す旋律が、
一層秋を深めて行くのです。

 足元から続く小道は、丘の向こうに続いて消えて。
捧げ持つ珠に月明かりを含ませながら、軽やかな蟲の音をお供にトーマス卿のお散歩は続くのです。
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# by yoiyaminohara | 2006-12-24 00:41 | トーマス卿/研究日誌

夏の夕涼み

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 ぐるぐる小路をそぞろ歩けば、蛍が舞う夏の小川へ。
せせらぎの音に誘われて、冷たい水に足を浸せば、
ひんやりと心地よい清涼な流れが、疲れた足を癒してくれるのです。

 夏草のそよぐ川べりで、ブラブラ足をつけたり出したり。
耳を澄ませばラッパガエルの鳴く声が。
 来年の演奏会の準備をしているのでしょう。

 ふと思いついたトーマス卿は、
ケンプ蟲のポシェットから珠を取り出すとそっと水面に浮かべてみます。
 心地よい冷たさの小川の中で、珠もゆらりと浮き沈みを繰り返し…。
仄かに耀く珠を見て、蛍達が集まってきましたよ?

 遠く聞こえるカエルの声と、さらさらと流れるせせらぎの音。
露草は夜露を含んで甘く羞恥らい、青々と茂る夏草が春とは違った力強さで手の平を押し返してくるのです。
 こうしてトーマス卿と不思議な珠の、夏の小路の夜は更けて行くのでした。
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# by yoiyaminohara | 2006-12-20 23:30 | トーマス卿/研究日誌

眠りを誘う風

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 不思議な珠の反応に嬉しくなったトーマス卿は、
そのまま巡りの森へとお散歩へ。

 季節がグルグル巡っているこの森では、
少~し足を伸ばせは何時でも四季が堪能出来ますものね。

 桜の花咲く、春の小路に誘われて立ち寄れば、
花の馨の中、いつしか眠りに誘われて。トーマス卿はぐっすりお休みのよう。
 夜族のネコのトーマス卿にとっては、
いつもはお休みしている時間ですものね。

 燦燦と照る陽だまりの中、頬をなでる風は甘く軽やかに。
馥郁たる春の花々の香気を受けて、珠もなんだか嬉しそうです。
 瑠璃とも玻璃ともつかぬ不思議な色彩の煌きを、
辺り一面に振りまいておりますよ?
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# by yoiyaminohara | 2006-12-18 20:36 | トーマス卿/研究日誌

手の平の星

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 飛び魚に渡されたのは卵型をした不思議な珠。
肌身離さず持っていて欲しいと託された珠を、
 トーマス卿はケンプ蟲の布で作ったポシェットに入れて持ち歩きます。
だって大事な預かり物、傷を付けたら大変ですものね?

 凛とした冬の凍気に誘われて、トーマス卿がやってきたのは煤蛍の森。
不思議な静謐に包まれた森を、緩やかに鈴のような音を奏でて舞う煤蛍。

 おやおや?ポシェットの中の珠が淡い燐光を発していますよ?
そっとポシェットから取り出せば、仄かな月明かりの照らす中、
珠も不思議に耀いて…。

 まるで手の平にお星様を迎えたようですね。
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# by yoiyaminohara | 2006-12-17 14:04 | トーマス卿/研究日誌

飛び魚の頼み事

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 年の瀬も 押し迫った冬の晩、飛び魚がトーマス卿を訪ねます。
『こんばんわ、トーマス卿。
 頼まれ事をしてくれまいか?』

 飛び魚に渡されたのは卵型をした不思議な珠。
すっぽりと手の平に収まる珠は、不思議にほんのり暖かく、仄かな燐光を発しているのです。

 トーマス卿が口を開くより早く、飛び魚は身を翻して夜の闇に消えて行いってしまうのでした。

『年越しの夜に逢いましょう…』何処からかそんな声が聞こえたような…?
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# by yoiyaminohara | 2006-12-15 19:55 | トーマス卿/研究日誌

波間に漂う星

海猫族シリーズ③
 波間に漂う星
 夏の夜の宴 
 珊瑚礁のパトロール
 微けき月明かり 
 宙(ソラ)からの贈り物
 終る夏のパレェド
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# by yoiyaminohara | 2006-12-15 19:55 | 海猫族シリーズ

終る夏のパレェド

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 一閃の煌きを伴って、極光の子が海へと身を躍らせます。
頭上にはシフォンのような極光が耀き、厚く遮る雲を吹き払ってくれました。

 淡く消え行く残像の後には、晴れた雲間から優しいお月様の顔が。

 射しこむ月明かりに促され、珊瑚達の求愛のシグナルと共に
赤く色づく生命の揺り籠が辺りを一面、耀きで満たし始めます。
 遠くへ旅立つ吾子への贐と、過ぎ行く夏への惜別の祈りに彩られ、
淡い雪の乱舞にもにた珊瑚達の生命の祝祭。
 
『これで安心。』
『良かったね。』
 ニャットの2人に支えられ、次代へと受継がれゆく生命の織り成す調べを、
極光の子も愛しそうに見守るのです。

 <海の中では赤い雪が降るんだね。>
赤い紅い珊瑚の卵が海中で踊る様を見て、極光の子も嬉しそう。

 こうして夏の終わりの『揺り籠の海』では過ぎ行く夏を惜しむかのような
生命の織り成すパレェドが一晩中続くのでした。
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# by yoiyaminohara | 2006-12-05 00:49 | 海猫族シリーズ

宙(ソラ)からの贈り物

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 曇天に遮られ、お月様は海の様子が心配そう。

『あぁ…どうしよう?どうしよう…?
 今年最後の大潮に、産まれる珊瑚が迷ってしまう…』
ぶ厚い雲に遮られ、お月様には海の様子がわかりません。
何度光を投げかけようも、雲の厚さに遮られ。自分に返ってくるばかり。

 夏の最後の大潮は、それだけに力も強く
珊瑚の卵をより遠くへと運んでくれる海からの贈り物。
珊瑚達も最後の求愛の調べを奏で、夏の終わりを惜しむのに。
 珊瑚達と卵を思い、お月様は胸を痛めるのでした。

<大丈夫…。ボクが光を届けてあげる…>
 言うが早いが極光の子が海へと身を躍らせます。
送り出した極光も、その手を広げ、
お月様が珊瑚を照らせるよう光の絹を投げかけるのです。
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# by yoiyaminohara | 2006-12-03 01:57 | 海猫族シリーズ

トーマス卿シリーズ⑤

トーマス卿シリーズ⑤
飛び魚の頼み事
 飛び魚の頼み事
 手の平の星
 眠りを誘う風
 夏の夕涼み
 秋の散歩道
 湖水の輪唱
 約束の晩
 次元回廊
 時の祭神
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# by yoiyaminohara | 2006-12-01 18:30 | トーマス卿/研究日誌

微けき月明かり

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 見上げる夜空に、暗雲は垂れ込め。
波間に届く月の明かりは微かに…微かに…。

 今年最後の大潮の夜。珊瑚たちは心配そうに夜空を見上げます。

 月明かりを頼りに旅立つ珊瑚の卵。
光の射さぬ波間では、どこへ行くのか解らぬまま。
いずれ力を使い果たして、底へ底へと沈んでしまいそう。

 大潮の波の力強さは、導べの光のある夜は、遠くへの旅のよき援護。
光の射さぬ夜となれば、一転試練となるのです。

 ニャット達も夜空を見上げて心配そう。
垂込めた雲の間には、お月様の優しいお顔が見えません。
 
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# by yoiyaminohara | 2006-12-01 15:44 | 海猫族シリーズ