こんにちは、睡蓮と申します♪不定期更新型の創作web絵本ブログです。 ネコのトーマス卿と一緒に不思議の国を旅してみませんか?    アフィリエイトの紹介などは削除させて頂いております。


by yoiyaminohara
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珊瑚礁のパトロール

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 ニャットの2人は、今宵も海中パトロール。

 珊瑚たちが安心して卵を産めるよう、夏の最後の大潮が終るまでの間、
大小様々な珊瑚礁を抱く『揺り籠の海』を、2人でくまなく巡るのです。

 『今宵も無事に終れました。』
珊瑚たちが口々にお礼の言葉を口にします。
 『また明日の晩にお逢い致しましょう。』
ニャットの2人も大役を果たした充実感で良い笑顔。

 ひと夏が過ぎるまで、珊瑚の海をを守るため、
ニャット達のパトロールは毎晩続くのでした。
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# by yoiyaminohara | 2006-11-26 22:31 | 海猫族シリーズ

夏の夜の宴

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 満ちていくネコの目月の最後の晩。空にはまん丸としたお月様。
 蜂蜜色のこっくりとした光を浴びて、
海の底では珊瑚たちが一斉に新しい命を生み出すのです。

 波間に漂う新たな生命の旅立ちに、
ニャットリンとニャットミントの祝いの声が唱和します。

 『旅立ちの夜の月明かり、空にはまん丸お月様。
 優しい光に包まれて、孵っておいで、孵っておいで。
 
 いつか見知らぬ波間から、新たな生命となるように。』

 月明かりに照らされた大潮の夜。
寄せては還す波間に揺られ、ニャットたちの見守る中、
珊瑚たちの生命の饗宴は一晩中続くのでした。
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# by yoiyaminohara | 2006-11-24 23:51 | 海猫族シリーズ

雨色音楽団

トーマス卿シリーズ④
雨色音楽団
波紋の誘惑
雨音を誘う調べ
夏を呼ぶ夕べ 
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# by yoiyaminohara | 2006-11-24 23:50 | トーマス卿/研究日誌

夏を呼ぶ夕べ


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 シトシトと雨がそぼ降る6月の夜。

 招待状を携えて、トーマス卿はラッパ蛙を訪ねます。
水面にはホタルの幻想的な光が映り。
 水気を含んで咲き誇ったアジサイが、ぐるりと池を縁取ります。

 沢山のラッパ蛙が集まって。
今宵は夏を呼ぶ夕べ。雨音の音楽祭。
 おやおや?まだ尻尾をくっつけた新人は、
緊張の面持ちで始まりの合図を待っていますよ?

ポツポツ…ポタン…。
ポタン…ポター…ン。

 雨音の調べに併せて、透き通った声音のテノールが。
それを支えて、更なる深みを増すバスや、
艶やかな華やぎを加えるバリトンも続きます。

 眼を閉じてうっとりと聞きほれるトーマス卿の耳に、
先ほど緊張していた“尻尾つき”がカウンターテナーを響かせて…。

 小糠雨に不純な音はかき消され、
不思議な静寂と心地よい生命の謳声が響きわたり…。
照りつける夏の太陽も、今はまだ雨音のカーテンの向こう。
 全てを支え、慈しみ、育む恵みの雨が、今宵も大地を潤わすのです。
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# by yoiyaminohara | 2006-07-12 00:49 | トーマス卿/研究日誌

雨音を誘う調べ

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 雨音にまじり、かすかに響くハーモニー。
トーマス卿があたりを見回すと、水面に浮ぶ蓮の葉に、
誇らしげに歓びの謳を歌うラッパガエルがおりました…。

 「こんばんわ、いい謳ですね?」
余韻を残し、最後の音が宙(ソラ)へと消えたあと。
 宝物を見つけたような微笑のトーマス卿が、ラッパガエルに話しかけます。

 「こんばんわ。トーマス卿。 お褒め頂き、光栄です。」
 嬉しさと、入り混じる気恥ずかしさに頬を軽く上気させ、
ラッパガエルの青年は誇らしげに胸を張ります。
 夏を呼ぶ祭りをするために、夏至に近い雨の日を選んで演奏会を開くそう。

 「宜しかったら、いらして下さい。」
招待状を送る約束を得て、今宵の散歩はココでおしまい。
 透き通る声に見送られ、トーマス卿もいつしか鼻歌まじり。
今年の夏至のお天気やいかに?
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# by yoiyaminohara | 2006-06-28 19:26 | トーマス卿/研究日誌

波紋の誘惑

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 シトシトと優しい雨が野原を包みます。
たっぷりと水気を含んだ原っぱの土は、ともすればズルリと滑って転びそう。

 辺りを包む柔らかな霧雨に誘われて、トーマス卿の夜のお散歩。
甘い雨の匂いに包まれた野原は、常とは違った景色を覗かせてくれるのです。

 春先の柔らかな若草も、梅雨時の僅かな晴れ間を捕まえようと背を伸ばして背比べ。
露草、アジサイ、花菖蒲…。
 雨雲の空の下、静寂を内に秘めながら咲く花々の艶やかさを愛でにそぞろ歩きをするのです。

 おやおや?
そんな水辺の近くで転んだら、ころころりんと小川に落ちてしまいますよ?
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# by yoiyaminohara | 2006-06-24 21:56 | トーマス卿/研究日誌

タンポポ珈琲店

 トーマス卿シリーズ③
タンポポ珈琲店
 野に咲く太陽の花
 お日様の栄養学
 憂鬱は湯気に溶けゆく
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# by yoiyaminohara | 2006-06-24 21:55 | トーマス卿/研究日誌

憂鬱は湯気に溶けゆく

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 お日様の滋養をたっぷりと浴びたタンポポの根。
カリカリに乾いたソレを、弱火で炒って。
 ゆっくりと挽いて粉にすれば、ソレは硬く強張った心をほぐす特効薬。

 春の宵に誘われて、心は浮き立ち、気もそぞろ。
ふと振り向いたそのときに、すり抜けてゆく花の馨の風。
 揺れ惑う心には、憂鬱が密やかにしのびより…。
 
 今宵もトーマス卿の塔の扉を、メランコリーに捕まった寂しがりやの住民が訪ねます。

 言葉少なに招きいれ、時間をかけて儀式めいて珈琲を淹れれば。
湯気の向こうの友人の顔に、憂鬱もほぐれてゆくのです。
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# by yoiyaminohara | 2006-05-29 19:39 | トーマス卿/研究日誌

お日様の栄養学

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 花や葉からお日様の力を受けたタンポポの根を、じっくりゆっくり乾燥させます。
ここでも力を借りるのはお日様の耀き。
 朝一番の新鮮な光を受けようと、今日もトーマス卿は塔の上。

 春に嵐はつきものなので、ここからは気が抜けません。
天日でじっくり水気を抜いて、大地の恵みを凝縮させて。

 後は天気とにらめっこ。
折角の自然の贈り物ですもの、欠片も逃したくはありませんよね?
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# by yoiyaminohara | 2006-05-23 18:48 | トーマス卿/研究日誌

野に咲く太陽の花

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 オレンジ色のアークトゥルス、白いスピカが耀く頃。
 春一番の風が吹いて、一雨ごとに森や野原が芽吹いてきます。
宵闇野原にも、眼にも艶やかな野の花が、所狭しと春の饗宴の真っ最中。
 水気をたっぷりと含んだ瑞々しい若草は、踏みしめる足をやんわりと押し返してくるのです。

 この時期のトーマス卿はいつも寝不足。
ナゼって?穏やかな春の日差しを燦燦とあびたタンポポが、
辺り一面に咲き誇るから。

 『野に咲く小さな太陽』と謳われるタンポポの根は、仄かな甘みが特徴の、
軽い飲み口の珈琲となるのです。
 お日様の恵みを一身に浴びて、大地の滋養を蓄えて。
そのタンポポの根を傷つけないよう、細心の注意を払い、
絶妙のタイミングで収穫すれば、ソレは憂鬱病(メランコリー)の特効薬。

 トーマス卿は訪ねてくる客人のため、せっせとタンポポの根を掘るのです。
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# by yoiyaminohara | 2006-05-19 23:53 | トーマス卿/研究日誌